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ゴニン デ イッシュ





        互いの読みを持ち寄ることで、
        歌の味わいが変わっていく(かも)。
        毎月ある短歌1首について5人が鑑賞文を書く、
        「山羊の木」の期間限定企画です。
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【第3回(みずな)】小島なお
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    gonin3kojima


     正直に言うと、よくわからない。三時間も高速を飛ばして水菜を買いに……?しかもこの部屋に……?近くのスーパーの水菜ではいけなかったのだろうか。部屋で水菜を売っている状況とはどのような状況なのだろう。

     理解しようと悩めば悩むほど、謎は深まるばかりである。そこではっとひらめく。本当は意味などないのではないか。内容以外の部分に、作者のメッセージが込められているのではないか。

     では一体どこからそのメッセージを読み取ったら良いのだろう。そこでまたはっとひらめく。よく見ると上の句から下の句にかけて、どんどんひらがなになっている。それはまるで、夢のなかにいるような曖昧でいまにも消えていきそうな印象だ。そして「かいに。」という半端な終わり方がいっそうその印象を強くしている。

     この短歌の魅力はここにあるのではないか。謎めいたことばを漢字からひらがなに変化させていくことで、夢と現実の狭間を漂っているようで、楽しいわけでもないが決して悲しいわけでもない、微妙な気持ちを表現しているのではないか。

     以上が私の勝手な憶測である。今度、今橋さんにお会いする機会があればぜひこの短歌について伺いたい。今から楽しみである。



    小島なお(こじま・なお)
    1986年東京生まれ。93年から94年在米。2004年青山学院高等部在学中に角川短歌賞受賞。
    2007年コスモス入会。同年歌集『乱反射』刊行。現代短歌新人賞、梅花文学賞受賞。
    2009年青山学院大学卒業。現在、会社員。



    【第3回】他の4人を読む
    奥田亡羊――分かち書きゆえに可能となる表現
    佐藤通雅――これはプロポーズの歌だ
    永井祐――わたしはみずなと親しくない
    錦見映理子――どこにもない、どうしても必要なもの

    「ゴニン デ イッシュ」とは
    | 第3回(みずな) | 04:21 | - | - | - | - |